綴るのが好きな一人の人間の独り言。ジャンルはありません。

🍽多彩な感情のフルコース🍽

遅ればせながら11月25日に「ラストレシピ」を観させて貰いました。

11月3日に公開したのにだいぶ遅くなってしまいました。

とても素敵な映画だったので感想を書かせてもらいます。

映画の感想を一言で表せと言われるといろんな感情が浮かんできて難しかったのですが題にもある通り「感情のフルコース」としました。

フルコースというと「喜怒哀楽」全て入ってなくてはいけません。

この映画はその感情すべてが忙しなく交互に押し寄せてくるようでした。

まず「喜」これは度々ありました。まさに登場人物が笑顔になった時、私も「喜」の感情を持ちました。

心が通った時、新たなレシピが誕生した時、「美味しい」という一言を皆が言う時、、、細かく言えばきっと沢山あったと思います。人それぞれ感じる場所は違うので思い出してみて欲しいです。

次に「怒」これは映画の表向きの「お料理エンターテインメント」の裏に隠された史実への思いです。「戦争」とは武器を使った目に見える人殺しだけではなく、それよりも遥かに汚いモノがあったのだと。それは何より許し難いものだと、これに対する「怒り」です。

山形(西島秀俊)さんの最後はもちろん「哀」でもありますが鎌田(西畑大吾)くんの叫びを汲み取ればそこには少なからず、いや、哀しみ以上に「怒り」が含まれていると思います。

この作中には「死」という別れもあれば「物理的距離が離れる」別れもあり「心の距離が離れる」別れもありました。

この作品にどれだけの「別れ」があったでしょうか。

別れで始まり、別れで終わると言っても過言ではありません。

最後に、「楽」です。上記で「別れ」ばかりだと書きましたがその反面見てる側にとって楽しめる事がありました。それは「音」です。

野菜を切る音だったりものを炒める音だったり、水の音だったり人間の落ち着く音を大音量で味わえるのです。

ここにエンターテインメント性があると思いました。

こうして感情を主に4つに分けることができ、そのうちの一つに焦点を当ててみれば沢山のシーンと物語が詰まっている。

これは何かに似てると思いませんか。

私は作中に出てくる「春」「夏」「秋」「冬」のレシピの様だと思いました。

これは私が勝手に関連付けた自分なりのまとめです。少しでも共感してもらえたら嬉しいです。

最後に私が思った様にまとめるとこの物語は佐々木充(二宮和也)が自分の生まれる前を辿り、幼少期を思い出し、今を見つめ直し、未来を構想し直す、これは立派なコース料理の様だと思いました。

コースを作る人間が自分の人生の中のレシピを辿り、思い出し、練り直す、まるで多彩で内容の濃いコース料理そっくりです。

こうしてゆっくり思い出しながら書いてみると色々な考え方が出来るものだと思いました。

今の若者は「戦争」や「歴史」に興味がなく知識もないと思われがちですが少なくともこのラストレシピを観た人は何かしら思う事があって、考えたことがあったと思います。

出ている人のファンだから、この理由でいいと思います。全ては何かしらのきっかけからですから。

そのきっかけに正解はないし、十人十色で当たり前だと思います。

二宮くんを初めとした豪華出演者の方々の名演技をじっくり涙したり微笑みながら感じた2時間と少しの時間は本当に濃く、満腹になるフルコースでした。

私は1度しか観ていないのでこの程度の鑑賞文しか書けませんでしたので私はこんな風に感じたとかこのシーンが好きだとか教えてくれたら幸いです。

読んでくれてありがとうございました。